工業高校のイケメン達に愛されて【上】



俺が中村の後にシャワーを浴びて、そんでリビングに戻ってくるなり、



「きゃあぁっ!!」



雷の音にビビって悲鳴をあげたこいつは…勢いよく俺に抱きついてきた。


その衝撃で俺は後ろに倒れ込んで。


尻からフローリングに倒れ込んだもんだからいてえのなんの。


中村はそんな俺に御構い無しに、取り乱して苦しいくらいぎゅううっと抱きついてきた。



…待て待て。


さすがの俺でも、この状況はやばいって。


ただでさえ相手は中村で。


女が嫌いな俺が、中村に対しては心を許しているし。


雷に怖がって叫んでいる姿でさえ、鬱陶しくもない。


むしろ、密着した体に意識してしまって変に心臓が高鳴る。


…いつもは、絶対こんな風に男に抱きついたりしないのに。


こいつ、相当雷が苦手なんだな。


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