工業高校のイケメン達に愛されて【上】
「えっと、向田くん、坂口くん、よろしくお願いします…。あと…相葉くんも…。」
あたしが改めてそう言うと、向田くんと坂口くんは笑顔で頷いてくれるんだけど、相葉くんは相変わらず前を向いてしかめっつら…。
こちらへは視線を移してくれなかった。
…相葉くん、苦手かもしれない…。
「ごめんね。翔は、女の子が昔から嫌いで…。でも僕が緋奈ちゃんとたくさん仲良くするから気にしないで!!」
向田くんの優しさに、胸がジーーンときました…。
女の子が嫌い…さっき相葉くん本人もそう言っていた。
なんで、相葉くんは女の子が嫌いなのかな…?
教えてもらう術がないけども…。
「おーい、何お前らだけで盛り上がってんだよ?」
すると今度は、今まで机に突っ伏していた男の子、坂口くんの右隣…あたしの斜め前に座っている子が起き上がってこちらを振り返った。