工業高校のイケメン達に愛されて【上】



母親も俺を大事にしてくれなかったし、同じ学校の女は表面上の俺ばかりしか見ないし。


女と過ごすのが生理的に無理になって避けるようになった。


そしていつしか、一生女と関わらないって心に決めて、俺は女が大嫌いになったんだ______。



「…って、そんな感じ。」


「相葉くん…っ」



ひとしきり話し終えた俺を見つめる中村は…泣いていた。


中村の涙に、ぎょっとしてしまう俺。



「お、おい…。」


「そ、そんなつらいことが、あったんだね…っ。つらいのに、話してくれてありがとう…っ!」


「………。」



つらいこと、か。


今となっては、全然…つらくもなんともないけどな。


母親がいなくたって女子と関わらなくたって、ここまで生きてこられたんだし。


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