工業高校のイケメン達に愛されて【上】



「み、みんなー。起きて…」



あたしは小声でみんなのことを呼び、シャーペンでつんつんとつついて、起こそうとした。


相葉くんと滝本くんは反応ナシ。


坂口くんは…一瞬起き上がったけどまた机に突っ伏してしまった。


向田くんは…。



「んん…なーに?緋奈ちゃん、もうおべんとの時間…?」



なーんて、寝ぼけながらそんなかわいいことを言っている。


…って、そうじゃなくてっ。



「ま、まだ授業中だけど…!授業、聞かなくていいの…?」


「んー…いいよ〜こんなのどうせ、わかんないしさぁ」



目をこすりながら、向田くんはそんなふうに言った。


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