工業高校のイケメン達に愛されて【上】
勉強会という名の
「向田くん、お願いします…!」
「うんっ!じゃあ、やろっか!」
放課後、ふたりきりのコンピューター室。
パソコン部の部員もいるんだろうなと思いきや、室内にはあたしと向田くんだけでガランとしている。
どうやらパソコン部は、今日はオフみたい。
黒板の横に貼ってあるパソコン部の予定表を見ると、もともと活動日数も少ないみたいだ。
どうしてこの前、入学式だったのによりによって活動していたのか………。
運が悪かったなぁ…。
そんなふうに考えていたあたしに、向田くんが口を開いた。
「緋奈ちゃん、徹底的にキーボードの位置は覚えたほうがいいよ…」