工業高校のイケメン達に愛されて【上】
今となっては、その言葉にもだいぶ救われたと思う。
それに、不安だった高校生活も、向田くんたちがすぐに友達になってくれたんだもん。
苦手だったはずの男の子なのに、こんなにすぐに仲良くなれたのはみんなが初めて。
「だから、あたしは全然平気なんだ!すごくお母さんに感謝してるんだ。」
それに、みんなにも。
感謝してるんだ。
にこりと向田くんに笑いかけた。
「…緋奈ちゃん。」
あれ…気のせい、かな?
向田くんの顔が少し赤い気がする。
あたしは首を傾げたんだけど。
「へっ…」
向田くんは急に、あたしの頬に手を添えた。