工業高校のイケメン達に愛されて【上】
「余計な心配してごめんね緋奈ちゃん。緋奈ちゃんが辛い思いしてなくて、よかったよ。」
そんな、ごめんね、なんて謝らなくていいのに…。
向田くんはいつものかわいい表情とはまた違くて…なんだか真剣な表情。
頬に添えられた手は、暖かくて。
しだいにあたしの頬は熱くなっていった。
「あっ…うっ…」
気にしないで。ありがとう。って言いたいのに…頬に添えられた向田くんの手に意識が集中してしまって…恥ずかしい。
向田くんの手は意外と大きくてごつごつとしていて、男の子って感じの手。
あたしの手とは、全然違う…。
そう考えると、なんだかまた恥ずかしくなってしまう。
さらに顔が熱くなった。