鈍感ちゃんと意地悪くんの周囲の人々
「え~と、作業、一時中断」

委員長の声に、教室内の作業の音が止んだ。

「もう遅いから、女子を先に帰らせよう」

言われて窓の外を見やれば、空の色が赤から藍に、変わりかけていた。
あのあと作業に没頭しすぎて、結構時間が経っていることに気がつかなかった。

よく見ると、クラスメイトの数も減っていた。
用があったり門限があったりで、ぽつぽつと減っていっていたんだろう。
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