鈍感ちゃんと意地悪くんの周囲の人々
「では、第一位!
今年の美男美女カップルコンテスト優勝クラスは……!
1年5組、ウエディング姿で目を引いた、お二人です!
さぁ、再登場を願いましょう!」

あ、やっぱり。

あたしと愛ちゃんは、1年3組の代表として出場していた。
女子同士だし、親友ではあるけどカップルではない。
ただ、クラスの出し物が男装女装喫茶店で、あたしは男装していたから、まぁ、いいかってノリだった。

「残念、わたし達選ばれなかったね」

「仕方ないよ、愛ちゃん。
あの二人に敵うわけないじゃん?」

あたしと愛ちゃんは、硬直する立花さんとその彼女の手を握る瀬田君、それに立花さんを励ます鈴木さんを見ながら、クスクスと笑った。
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