鈍感ちゃんと意地悪くんの周囲の人々
「……」

「あ、いや、ごめん……。
もしかしてそんなん、言われたく、なかった、よな……?
ごめん……。
なんか、伝えたくてさ」

出しゃばっちまったな、と、長岡君は申し訳なさそうに頭を掻いた。

「あ、ち、違う!」

わたしは慌てて彼に声を掛けた。

「ごめん、意外だなって思って……。
長岡君って、パッと見イカツイけど優しいんだね」

「イカツイは余計だ」

「あ、ごめん」

わたしたちは、くすくすと笑いあった。
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