鈍感ちゃんと意地悪くんの周囲の人々
ある日、お気に入りの喫茶店で(由美)
「あらぁ瀬田君!
お久しぶり!」

瀬田、と言う聞きなれた、言いなれた名前を、喫茶店のママさんが言葉として発した。
わたしはぴくりと肩を震わせた後、そっと入口を見た。

わ、本当に瀬田君だ……。
今日もカッコいい……。

「さ、座って座って、ここでいいかしら?」

「問題ないっす!
お久しぶりです!」

隣には、学校一可愛いと評判の立花さん。
いいな、二人は美男美女で、お似合いだ。

二人は仲良くカウンターの隅の席に、並んで腰掛けた。
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