鈍感ちゃんと意地悪くんの周囲の人々
机の上に衣装の入った大きな袋を二つ置いて、手伝う、と、二人はクラスメイトの輪に入った。
どんな衣装なんだろ、覗いてみたいけど、ダメだよね。
誰かにそんなとこ見られたら、不審がられちゃうし。

「なんか知らんが、楽しみにしてるからな?」

委員長がいった一言に、楽しみにしなくてもいいよ、出来れば見て欲しくない、恥ずかしいから。
と、立花さんは困ったように、苦笑いを浮かべた。

わたしは紙袋を覗きたい衝動を抑えて、お化け屋敷の受付の準備を進めた。
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