私とキスと横恋慕。




桐山と帰り道を歩いていると、携帯からメッセージ音が流れた。


「ごめん」と言って、携帯を見ると、

美羽からのメッセージだった。




『沙々!今週の日曜日空いてる?
遊園地のペアチケット2枚もらえたからダブルデートしようよ!』




な、なんと!


「桐山、桐山!」


「あ?」



桐山に携帯の画面を見せると、

「楽しそうじゃん。行くか。」

なんて気軽に言った。



「楽しそうだけど…私たちが一緒なのは色々不安なんだけど。

ていうかダブルデートってことは、私の彼氏御岡くんってことだよね?」


クリスマスの時からかな…

美羽は私と御岡くんが付き合い始めたと思い込んでいるようだ。



「そっか…御岡が来るのか…

なんかムカつくな。」


「は!?なんで!」


「そんなんお前のこと狙ってるからに決まってんじゃん。」



ドキッ…



「狙ってないって!」

あ、でも2割は下心あるんだったっけ…

「と、とりあえず美羽に賛成って言っちゃうからね。」


「ああ。」





美羽にメッセージを送り終えた頃には、私の家のすぐ近くに来ていた。







< 107 / 277 >

この作品をシェア

pagetop