私とキスと横恋慕。
桐山と帰り道を歩いていると、携帯からメッセージ音が流れた。
「ごめん」と言って、携帯を見ると、
美羽からのメッセージだった。
『沙々!今週の日曜日空いてる?
遊園地のペアチケット2枚もらえたからダブルデートしようよ!』
な、なんと!
「桐山、桐山!」
「あ?」
桐山に携帯の画面を見せると、
「楽しそうじゃん。行くか。」
なんて気軽に言った。
「楽しそうだけど…私たちが一緒なのは色々不安なんだけど。
ていうかダブルデートってことは、私の彼氏御岡くんってことだよね?」
クリスマスの時からかな…
美羽は私と御岡くんが付き合い始めたと思い込んでいるようだ。
「そっか…御岡が来るのか…
なんかムカつくな。」
「は!?なんで!」
「そんなんお前のこと狙ってるからに決まってんじゃん。」
ドキッ…
「狙ってないって!」
あ、でも2割は下心あるんだったっけ…
「と、とりあえず美羽に賛成って言っちゃうからね。」
「ああ。」
美羽にメッセージを送り終えた頃には、私の家のすぐ近くに来ていた。