私とキスと横恋慕。
なんでそんな頑なに避けるんだろう…。
「沙々?なにこれ。どうなってんの?」
今のやり取りで桐山と御岡くんの確執に気づいたのか、美羽が不安そうに私に耳打ちした。
「なんかね、ケンカしてるみたい…」
「そうなんだ…」
あー、もう!
桐山のせいで空気ぶち壊しだよ!
何してくれてんの、この俺様不良は!
ジェットコースターの順番が回ってきて、私は思いっきり叫んだ。
隣に座る御岡くんもそれおもしろい、と言って一緒に叫んだ。
暗い雰囲気を吹っ飛ばしたくて、
二人して空元気を絞り出した。