私とキスと横恋慕。




「無理すんな」ってどっちの意味?

お化け屋敷?それとも…


って、そんなん分かりきってるか。


御岡くん、気を遣ってくれてる。


私が隣の二人を見て傷ついてること、お見通しなんだね。


すぐそこまで来ていた醜い言葉たちは徐々に私の中に引っ込んでいった。




「っきゃあっ」


美羽の叫び声と共に目の前に死体の人形がぶら下がった。



「っ!

うおー

ビックリした…」



この反応の差…

我ながら女子として情けない。




続けざまに両側からプシューっと空気が吹き掛けられた。



「うわっ……


え…」




美羽の「怖い~」という声が一瞬遮断されたように感じた。




左側の手が

桐山側の私の手が


桐山の手と絡んでいる…。







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