私とキスと横恋慕。
昼休みになり、教室がざわつくなか、私はいつもの自習室に向かおうと立ち上がった。
「ねぇ、沙々。」
「ん?何?美羽」
「あのさ、裏庭の掃除…手伝ってくれない?」
「いいけど…」
「七美と立夏には先食べててって言ってあるからさ!行こ。」
「おっけー」
私は美羽の後に続き、校舎の外に出た。
外は突き刺さるような冷たい風が吹いている。
「うひゃー、寒っ!」
「沙々……」
「ほうきどこ?てかなんで裏庭掃除なんて頼まれたの?」
「ごめん。掃除って嘘。」
「え……」
ズシッと心臓が重くなる。
嫌な予感がする……。