私とキスと横恋慕。
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私たちの半修羅場(?)から約2ヶ月が経ったころ―
3月。
私たちの"高校2年生"は終わりに近づいていた。
「もうすっかり暖かくなったね~」
「そう?まだ寒いけど。」
卒業式が終わったあとの教室で美羽と話をする。
もうすっかりわだかまりは溶けていた。
「春はやだなー。花粉あるし。」
「でもあったかくて好きだよ?
なんか明るいし。」
「でも痴漢も増えるし。」
「でも恋もする。」
美羽が声をあげて笑うので、それ以上何も言えなくなる。
「沙々、桐山くんとうまくやってる?」
美羽は淀みなく、そう尋ねた。