私とキスと横恋慕。




2時間後-


あー、もう無理!

限界。

勉強やっぱりつまんない!


勉強が嫌いじゃないとか、桐山って本当異常だよ。



「…………」







帰ろ。



一人きりで勉強しているのも虚しくなり、私は荷物をまとめ、学校を出た。




例年より少し早く桜が七分咲きで風にあおられている。



私たちも3年生か……

なんかあっという間。



まぁ落ち着いてはいない1年だった…よね。



息をふっと吐いてみるが、もう決して白くはならない。


冬が終わるのはどうしてこんなにも切ないんだろう。


多分冬を惜しむ日本人はほとんどいないだろうけど、私は冬が恋しい。


桐山に似ていると思ったその季節が、すごく名残惜しい。





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