私とキスと横恋慕。
人の笑い声で目を覚ました。
辺りを見回すと、見たことのある制服の男たち。
私の両手は後ろで縛られていた。
「何?え…」
パニック状態の中、お腹がひどく痛むことに気がついた。
「この女、起きたぜ。」
そうだ…。私、誰かに殴られて…
あ、そういえば!
「御岡くんは!?」
「御岡?それなら…」
その男たちの間から、御岡くんが現れた。
「御岡くん!何があったの?
しかもなんか手が縛られてるんだけど…」
「……ごめん。沙々。」
「え?」
御岡くんは私から顔を背けてうつむいている。
「おいおい、御岡くん~。
謝ることねぇだろ?悪いのは向こうなんだぜ?」
目付きの悪いリーダーらしき男がそう言って、御岡くんと肩を組んだ。