私とキスと横恋慕。
私とヒーローと大戦争
「桐山!ダメだよ!警察とか…呼んで…」
桐山は私を一瞬見たあと、さらに怖い顔になって不良集団を睨む。
ああ、ダメだ。
初めて御岡くんと会ったときと一緒。
私の言うことなんて聞く耳持たなくなる。
でも…
「桐山!聞け!桐山っっ!」
ここで大人しくしてたら取り返しがつかなくなる。
私のせいで桐山が傷つくのなんてもう見たくない!
「桐や…きゃっ」
突然飯島という男が私の髪を引っ張り、無理やり立たせた。
「やめろ!離して!」
「うるせぇ黙ってろ。」
っくそ…
恐怖で……喉元に言葉がつまる…。
「…………」
黙った私を満足そうに見て、飯島は桐山に向き直った。