私とキスと横恋慕。
「じゃあな、桐山、沙々」
「あ、待って!」
私が御岡くんを呼び止めると、桐山はちょっぴり不服そうな顔をした。
桐山がこんな風にやきもちを焼くなんて、
新鮮でなんか可愛い…。
「御岡くん、本当にありがとう。」
御岡くんはもう一度私に笑いかけると、
なにも言わずに帰っていった。
御岡くんが帰った途端、急に部屋は静かになった。
な、なんか急に暑くなってきた。
緊張する…!!
どうしよう。
一体何を話せばいいの?
何をすればいいの?
頭でいろいろと考えてはみるものの、何一つましな解答は浮かばなかった。