私とキスと横恋慕。
その日一日、美羽は私や桐山を怪しむことなく、
桐山も私たちに話しかけることはなかった。
「じゃあね~、沙々」
「また明日ー」
「うん!みんな、バイバイ。」
あとは日直の仕事だけ…。
他のクラスメイトも部活や帰路へ向かう中、桐山は誰かと話すわけでもなく、席に座っている。
ま、まずい…。
このままじゃ…
「じゃあな~、桐山」
「また明日。」
桐山と二人っきりに…
「今日カラオケ行こーよ」
「いいねー!」
なっ
ちゃっ
た……。
日誌を書く私の背中にビシビシと桐山の視線を感じる。