私とキスと横恋慕。




入学式も終わり、少し閑散としていた校内も以前のような活気を取り戻していた。


クラス替えや入学式や…

なんだかまだぎこちないようなその空間が

逆にありがたかった。



リセットするにはちょうどいい。



ふーっと息を吸って吐いて

私は新たな高校生活を始めようと意気込んでいた。



相変わらず桐山とは同じクラスだったけれど、視界に入れまい入れまいとしていたら
いつの間にか自分の気持ちも薄れていくことに気がついた。



春は好きではないけれど、一番都合のいい季節だ。






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