私とキスと横恋慕。
くそー!
めちゃくちゃ気まずい!
「沙々って本名?」
「っハァ!?」
私は思わず立ち上がって、桐山の方を振り向いてしまった。
「ちげーの?」
「学校に偽名で来るやつがどこの世界にいる!?」
「そんな怒んなって。」
桐山はポケットから棒つきキャンディーを出して口にくわえた。
「身長何センチ?」
ブチッ
「黙れ、つり目ー!」
私は悪口とともに持っていた消しゴムを桐山に投げつけた。
「うおっ、あぶね。」
こんにゃろー、避けやがって!
「別に俺つり目なの気にしてねぇし。」
「わ、私だって…別に…」
「じゃあいくつよ。」
「っっ……149センチ……」
「ッブッ…」
「あ、今笑った!笑ったねー!」
数秒笑い続けると、桐山は私が投げた消しゴムを拾った。