私とキスと横恋慕。
「な、灘崎くん!!」
「ん??」
勇気を振り絞って声をかけた私に、
灘崎くんは爽やかな笑顔で返事をしてくれた。
ああ、優しい!!
そんで、やっぱり顔ちょっとタイプ…笑
「どうしたの?松永。」
「え、あの、えっと…」
あれ、私、話しかけるのに夢中で、
そのあとの話題何も考えてなかった…!!
あたしバカすぎ!!
共通の話題…えっと…
「あ、あの!
…最近、桐山と話してないよね?
何かあったの?」
「え、桐山??」
うわぁぁ~
ついとっさに桐山の話が…!
一番嫌な話題を自らふるなんて…
どこまでもバカな自分を呪った。
「ん~、いや、別に何もないよ?
仲はいいけど、それも最近だし、
もともとそんなに話したことなかったからね。
飽きられたのかな?」
そう言うと、灘崎くんは苦笑いを浮かべた。
「…そんなことないと思う!」
悲しそうな顔をする灘崎くんが不憫になり、
私は思わずそう言った。
「き、桐山は…結構友達とか大切にするタイプだし…
えっと、見た感じ二人とも仲良さそうだったから…。」
ああ、もう!
何を言っても桐山をかばっているようにしか聞こえない!
あたしが言いたいのは、そんなことじゃないのに~
灘崎くんは、私の言葉を聞くと、「そっか」と安心したように笑った。