私とキスと横恋慕。
桐山の話題も終わり、話すことがいよいよなくなってきた。
やっぱりはっきりと言わなくちゃ。
友達になってほしいって。
そうじゃなきゃ、いつまでたっても桐山を目で追っているしかできない。
勇気!声、出せ!!
「あ、あの!!
灘崎くん、あたしと友…「灘崎。」
え…
声の元をたどり、パッと横を見る。
「あ…桐、山…」
桐山はいつもの不機嫌顔で、あたしを一瞥すると、
灘崎くんに視線を移した。
もしかして
さっきの会話、聞こえてた…?
桐山のことかばったみたいに言ったやつ…。
これじゃあまるで、
あたしが桐山をまだ…
私の体温は瞬く間に急上昇し、
この場から逃げ出したくてたまらなくなった。