私とキスと横恋慕。
きっと勘違いされた…
私が桐山をまだ好きで、
それなのに灘崎くんに色目を使おうとしたって。
恥ずかしい。
私はもう、
桐山のことなんて
好きじゃあ…ない…のに
あれ、私…
もう桐山のこと好きじゃないんだっけ…
目の前で桐山と灘崎くんが話しているが、
音が遮断されたかのようだった。
桐山と別れてからずっと胸に溜まってた、
暗くモヤモヤした何かが
全身に広がっていくのを感じた。
「おい、松永?
大丈夫か?」
灘崎くんが私にそう言ったことだけわかった。
次の瞬間、私の目の前は真っ暗になった。