私とキスと横恋慕。
私とテストとアホトリオ


数日後… 



「美羽、おっはよ!!!」

「おはよ。朝から元気だなぁ」



私はとうとう桐山とよりを戻せることになり、
朝から美羽に呆れられるほど元気です!!


美羽には昨日の夜既に、元サヤに収まったことをラインで報告していた。
美羽は、相変わらず屈託なくお祝いしてくれた。



「エヘヘ…そりゃあ元気も出るよぉ」

「沙々、ずーっと元気なかったもんね。
ほんとに良かったよ。」

「ありがとー!美羽大好き!!」



にぎやかな教室でも、私の声はひときわ弾んでいるように感じる。

ずっと肩にのしかかってた重りみたいなのもようやくとれたみたいだ。


清々しい!
私の日常ってこんなにキラキラしてたっけ?


「よっ」

そんな軽い挨拶と共に誰かが私の肩をぽんっと叩いた。

振り返ると、それはやはり桐山だった。

「桐山!!おはよ!!!」
「桐山くん、おはよう。」


桐山は耳を塞ぐ素振りをして、
自分の席へ向かった。


そんなにうるさいってことですか?
てゆーか、あたしとのテンションの差!
せっかくまた付き合えるようになったんだよ?
せめてもっとニヤニヤしたり、顔を赤らめたりしろってーの!


「沙々、顔赤いよ?」

「へっ!?///」


美羽がニヤニヤした顔でこっちをのぞきこんでくる。

結局いつも慌ててるのはあたしか。
ニヤニヤしてるのは桐山じゃなくって、あたしと美羽…


「ふふっ」

「あー!なにその幸せそうな笑いー!
ずるいぞ~!!」

「アハハッ、ごめんってば」

「もぉー。ふふふっ」



あー、恋をするってなんていいものなんだ!!
幸せ~

あたしはそんな能天気なことばかり考えていた。
本当に考えるべきことを忘れていたのだ……



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