私とキスと横恋慕。




その日の勉強会はずっとそんな調子で、
桐山はからかわれっぱなしだった。

アホトリオの勉強は全然進んでなかったみたいだけど、
私は美羽にも教えてもらいながら、桐山のまとめで基本くらいはおさらいできた
…と思う。


「じゃあね、御岡くん」

「おう、明日頑張れよ!」


別れ際、御岡くんは私の頭にポンッと手を乗せた。

桐山に睨まれてすぐにやめてたけど…笑


「桐山と仲良くやっててよかったよ。」

「えへへ…実は一回こじれたりしたけどね。」

「っ……」


御岡くんは苦そうな顔をした。

やっぱりあのケンカのこと、責任感じてるのかなぁ


「まぁ、一回こじれたおかげでよりラブラブになったから!」

「……。
ありがとう、沙々」

「何?塩らしくして。変な御岡くん!」

「ははっ…」


御岡くんは元気なく笑うと、
少し遠くにいる桐山に向かって大声で言った。


「もーちょい早く俺が沙々のこと見つけてればよかったわ!」


「っはぁ!?」
「えっ…///」


御岡くんは大笑いしながら、アホコンビと一緒に走って逃げていった。




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