私とキスと横恋慕。
クラスでの喝采など知る由もなく、
俺は先に出ていった3人を探した。
「あ、いた。」
3人は立ち入り禁止の屋上でタバコをふかしていた。
「桐山!?」
「なんで来てんだよ。」
「来ちゃわりぃかよ。」
「…だって、お前は頭もよくて…
俺らに合わせて不良やってたら、ショーライユーボーがもったいないだろ。」
「ハハッ…お前らホントバカだな。」
「なっ、んだと!!」
俺がゲラゲラと笑うことをやめないので、
次第に御岡たちも笑い始めた。
気が済むまで笑い終わると、さっきの出来事を御岡たちにも話した。
御岡たちはちょっと照れ臭そうに、そして嬉しそうにしながら、
俺のことを小突いたりした。
「あーあ、俺もこれで不良の仲間入りだ。」
「いいじゃん。楽しいこと教えてやるよ。」
「先公に反抗って一番不良っぽいじゃん。」
「まずは…髪でも染めよっかな。
ピアスも開けてみたい。」
「あ、これも。」
御岡はそう呟くと、ポケットから一本のタバコを取り出し、火をつけ、
俺の口に突っ込んだ。
「憧れのタバコだ。息吸い込んでみろよ。」
「……っゲェホッ、ゲホ!!」
「「「ハハハハッ」」」
三人はむせ返った俺を大爆笑した。