私とキスと横恋慕。




「私…冬好き。」


「へぇ~」


「桐山は?どの季節が好き?」


「うーん、冬、かな。」


「っ…。完璧今考えた…」



桐山は冷たい風を顔に浴びて、気持ち良さそうにした。


ホントに好きなのかな…。



私が冬を好きな理由。


冬生まれだからっていうのもあるけど、

やっぱり寒い中にある温もりが好きだ。



冬場のお布団とか、暖房の効いた部屋とか、

あと、誰かと抱き合ったりするのも気持ちいいんだろうな…。



私は無意識に隣にいる人と抱きしめ合うのを想像して、頬を紅潮させた。




あーあ。

せっかく諦めるチャンスだったのに。



もう引き返せなくなってる。



なんでだ。


前よりもっと悪いとこばっか知って、

今、この人は友達の彼氏なのに。


なんでだ…。





< 24 / 277 >

この作品をシェア

pagetop