私とキスと横恋慕。
「お前は世話焼きだから、
幼稚園の先生とか看護師とか向いてんじゃねーの?」
「えっ、そうかな?」
意外とまともなアドバイスをくれて、
ちょっと考える。
幼稚園の先生、看護師かぁ…
おもしろそうかも!
「ちょっとそういう選択肢も考えてみる!
ありがと、景!」
「どーいたしまして。
俺喉乾いたから飲みもん買ってくる。いる?」
「ううん。」
景は「すぐ戻る」と言い、
近くのカフェに入っていった。
私はカフェの日陰で一時避暑。
景、難関大受験ってことは夏休み遊べないなぁ…
海とかプールとか行ってみたかったのに…
私は小さくため息をつくと、高い空を見上げた。
「松永沙々?」
「へ…」
急に名前を呼ばれ、視線を横に向けると、
見知らぬ男子高生二人が立っていた。
え、誰…?
私がその人たちを思い出そうと考えたのも束の間、
彼らのまとう制服を見て思い出した。
「あなたたち…東高の!!」
「やっぱり。桐山の女だ。」
「だな。」
私は慌てて距離をとった。