私とキスと横恋慕。
「はぁ~、雑魚。」
数分後、景は両手をパンパンッと払い、
私に向き直った。
「怪我してねぇか?」
「うん…。
景こそ…最初殴られて……腫れてる!」
景の左頬は青くなり腫れていた。
口許にはまだ血が残っている。
「こんくらいヘーキだって。」
「だっ、ダメだよ…!」
私は慌てて景の手を引き、最寄りのコンビニに入った。
そこで冷えピタと絆創膏を買い、急いで景のもとへ戻る。
「血はティッシュで拭いて…
痛いかもしれないけど我慢してね。」
「つめてっ」
景の頬に冷えピタを貼ると、痛がると言うより冷たがった。
血も拭き終え、絆創膏を貼ると、
景は柔らかな笑顔を私に向けた。
「ありがとな。さすが。」
「前も治療したからね…
私こそ、助けてくれてありがとう。」
景は私の顎を持ち上げ、目を閉じた。
キスの合図。
私たちはゆっくり、深くキスを交わした。