私とキスと横恋慕。
景side
入学式ーーー
受験の時以来の大学だ。
パリパリのスーツに身を包み、
待望の大学の門をくぐる。
満開の桜がチラチラと俺の頭上に舞う。
まぁ入学式はさておき…
沙々と一緒に暮らすようになって、
俺は理性を抑えるのに必死な毎日だ。
寝室は一応別だけど、寝起きの沙々とか無防備で、
襲いそうになるのを必死にキスだけで我慢する。
今朝もヤバかった。
アイツ、その数少ない男に狙われたりしないだろうか。
バカだから簡単に男の誘いに釣られそうだ。
今までみたいに俺はそばで守れないのに…。
「ハァ…」
小さくため息をつき、俺は青空を仰いだ。
とりあえず、沙々と約束した手前、
ケンカはご法度だな。