私とキスと横恋慕。
「1時間目なんだっけー?」
「んっとー、現国ー。」
「沙々、美羽、おはよ!」
「おはよ、七美(ナナミ)、立夏(リツカ)」
いつもの4人グループがそろい、美羽の席でガールズトークが始まる。
1時間目の数分前になると、教室がだんだん騒がしくなってきた。
「そういえばさ、昨日言ってたカフェの店員がかっこよくてさ~」
「嘘!それホント?」
「マジイケメンだよ!
それに…「おはよ、沙々。」
ドキーーッッ
「え…」
今の声…
声のした方をみんなで見ると、そこには間違いなく
"美羽の"彼氏 桐山が立っていた。
「……おはよ…」
呆然としながらあいさつを返すと、
やつは珍しく笑みを浮かべて自分の席に歩いていってしまった。