私とキスと横恋慕。
「ところで面白いものが見れるって言ってたあれ…
何だったの??」
「ん?見れたろ?」
「だから何?」
沙々は思い出すように視線を上に向けた。
「俺はお前が嫉妬してる顔が見れた。」
「えっっ!
き、気づいて……たの?」
「当たり前じゃん。」
沙々は顔を真っ赤にし、俺から目をそらした。
くそ、いちいち可愛いな。
「……あとは、俺のかっこいいシュート、お前も見れたろ。」
「あ、ごめん。
それ見てなかったんだよね。」
「はぁ!?」
この能天気バカ……!
「でもみんなが景のことカッコいいって言ってて、
ちょっと誇らしかったよ!」
沙々がそんなことを言って笑うから、
怒る気も失せた。
「あのー、景……」
「あ?」
「ところでさ……今夜の…その、ごほうびは?」
沙々はキラキラ光る目で俺に期待の眼差しを向けた。