私とキスと横恋慕。
***
「沙々ー、お昼」
「うん!」
なんか、あんまり食欲ないな…。
昼休みになり、美羽たちとご飯を食べに行こうした時。
私の手首が後ろ向きに引っ張られた。
「っきゃ!」
嫌な予感が頭をよぎりつつ後ろを見ると、
やはり桐山が私の手首を掴んでいた。
「な、何…」
「いや、なんか掴みたくなった。」
「は…?」
何言ってんの!?
コイツ、絶対私と美羽に嫌がらせしたがってるんだ。
「離して!」
割と簡単にやつは手を離した。
「ごめん!行こう。」
美羽たちの背中を無理やり押して、私たちはいつもの自習室へ歩いた。
ムカつく!
人の気持ちをもてあそぶ桐山も
手首から全身に伝わる熱も
ムカつく……