私とキスと横恋慕。
「桐山っ、いいって。帰ろ。」
「お前は黙ってろ。」
桐山に肩を押され、後ろによろける。
なんでケンカ始めようとしてんの…
ホント、桐山って勝手。
人気のない通りに入ってく3人を放っておくこともできず、仕方なく私も桐山の影に付いていった。
「桐山?落ち着いて。」
「うるせぇ」
「桐…」
合図もなく、ケンカは始まった。
ケンカというかほぼ桐山が二人を殴ってるだけだけど、
桐山も時々殴られてる。
痛いって!
見てるこっちが痛い。
「やめて!桐山!」
「桐!山……」
ダメだ。
私じゃ止められない…
数分後、桐山以外の二人が地面に倒れた。
「雑魚が。」
桐山はようやく私を見て、手を握って歩き出した。
「待っ、桐山!」
桐山は走るくらいのスピードでズンズン歩いていく。