私とキスと横恋慕。
「お待たせ。」
結構暗くなってきたので、公園の近くに子供の姿はなく、人もまばらだ。
私はかなり高い位置にある桐山の頬にハンカチを当てた。
「つめてー」
「我慢して。
ていうか位置高い。自分で押さえてよ。」
「えー、めんど。」
桐山はキョロキョロと辺りを見渡すと、
公園の入り口にあるベンチに向かい、そこに座った。
「はい、冷やして。」
「もー、めんどくさがり。」
仕方なく、私は自分より目線が下になったそのあざをまた冷やし始めた。