私とキスと横恋慕。




放課後になった。


桐山はやはり私を待っていた。


日直の仕事が終わり、二人きりになったとき、私は初めて口を開いた。




「桐山、話がある。」


「なになに、告白?」


「ふざけないで。大事な話だから。」


「ふーん……何。」



桐山はまっすぐに私の目を見た。



好きだよ。


桐山。













「もう私に話しかけないで。」





私は声が震えないよう、全身の筋肉を強ばらせて言葉を紡いだ。






< 54 / 277 >

この作品をシェア

pagetop