私とキスと横恋慕。
「んで、桐山のあの容姿じゃん?
もちろんモテちゃってさ。
それなのに桐山はどんな女の誘いにも乗らなかった。」
「そうなんだ…」
「なんかすげぇかっこよくてさ、
憧れちゃった訳よ。」
私は思わずクスッと笑った。
この人の気持ち、ちょっと分かるな。
「だからこの間、君のこと連れて歩いて、
さらにタバコもやめたなんて言うから…
失望って言うか…なんかイラッと来て。
そんでケンカして見事惨敗。」
「俺だせー」と言って、彼はケラケラと笑った。
「桐山のこと…好きなんだね。」
「いや、好きってなんかキモいけど…うん、まぁ…そうだな。」
ならきっと私と分かり合える。