私とキスと横恋慕。
「とうとう明日だね、美羽」
「うん。なんか緊張するー」
最近美羽たちは上手くいっているみたいで、私と桐山が話すのも、前ほど親しげじゃないからか、構わないと言ってくれた。
「どこ行くの?」
「クリスマスだし、どこも混んでるだろうから、駅の近くでショッピングして、あとはレストランでご飯、みたいな。」
「へぇ~、いいね!」
美羽は照れ臭そうに笑った。
その笑顔が今までの何倍もかわいく見える。
恋の力……か。
「竹内。」
聞き慣れた声が美羽の名前を呼んだ。
「桐山くんっ…」
へー、まだ二人とも名字呼びなんだ…。
「明日さ、終業式終わって、一旦家帰ってから14:00に西口でいい?」
「うん!大丈夫。」
「OK
あれ、こんなところに人がいた。
ちっちゃくて気づかなかったわ~」
「痛っ!」
桐山の憎たらしい声の後、私の頭はガシッと掴まれた。