私とキスと横恋慕。
「ていうか、沙々にいい人がいるなんて、初耳なんだけど!」
「え、いや、それは…」
御岡くんに寂しいなら連絡していいって言われたのは事実だけど…。
「まさか嘘かよ。」
「嘘じゃ、ないけど…」
なんか桐山の前で言うの、やだ。
「誰、誰~?」
美羽が興味津々で私に詰め寄る。
嘘でした、って言えば良かった。
あー、もういいや!
「御岡くんって人。」
その時、桐山がピクッと反応したのを私は見逃さなかった。
「ミオカくん?誰?」
「えっとね、この間知り合った桐山の…「おい、それマジか。」
桐山は鋭い目で私をにらんでいた。
「マジだよ。」
「行くな。」
真剣なトーンで言うから、私は一瞬固まった。