私とキスと横恋慕。
放課後-―
竹内が俺の机の前に立った。
「桐山くん……今日一緒に帰らない?」
「わりぃ。今日は予定ある。」
「そ、そっか!じゃあまた明日。」
竹内は友達のもとに小走りで向かい、一緒に帰っていった。
今もなお竹内は「自由にしていい」という約束を守っている。
まぁ、俺も利用させてもらってるんだが…。
俺の予定はもちろん
あのバカ女だ。
今、沙々は今日までの数学の課題を必死にやっている。
やったのに家に忘れるとか、つくづく運のない…もとい間抜けな女だ。
俺が沙々の隣の席に座ると、
ビックリしたようにこっちを見た。