【完】『ふりさけみれば』
「まさかこんな形で会うなんて、思いもよりませんでした」
「私も」
DJナギサは、
「兵藤さんとは順調?」
「まぁそこそこ、でしょうか」
「そこそこ、かぁ」
DJナギサはサングラスをかけ直し、
「なんかあったら、私がいるから大丈夫」
「…ありがとうございます!」
みなみは深々と頭を下げた。
「周りに流されるなよ」
DJらしい物言いで、宝塚らしい颯々とした歩き方をしながら、DJナギサは去っていった。