奏で桜
①平穏
ー 冬の凍てつきがまだ滞っている
ような春の夜明け…。


太陽がぼんやりと
顔をだしているおかげか、
空は白んでいて、辺りは
薄っすらと明るい状態であった。
…と言っても、時間帯が
時間帯なので、
やはりまだ暗いといえるだろう。


僕、星井 有斗は
いつものように、
レンタルビデオ店での
アルバイトを終え、
同じように、近所にあるアパートへと
帰宅をしている最中であった。







…あれから約一年が経つ。
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