愛を探して・・
英志にとっても不思議だった。
仕事をしていたら、月島はソファで
寝てしまい、風邪をひくと思い
ベッドへ運んだら、俺のティシャツを
握りしめて離さないから
そのまま一緒にベッドに入った。
俺は、女と一緒に寝たことなんかない。
まして、ベットに運んでやるなんて
どうしたんだ?俺は。
すると、月島がうなされたから
後ろから、そっと抱き締めてやると
そのまま、また、寝息をたてはじめ
俺も、一緒に寝てしまった。
こいつ、どんだけ寝てなかったのか?
朝がきて、目を覚ますと
月島は、まだ寝ていたから
「月島、起きるか?
一度、家に帰るんだろ?」
と、言うと
「ん~ぅん‥‥」
と、俺にすり寄ってきた。
猫みたいな、やつだなあ
と、思っていると
突然目を開けて
俺を見た。
俺は、月島のその瞳をみいってしまった。
じっと、見てる俺に
月島が、
「すみません。またまた、寝てしまい
起きて、一度帰ります。」
「お前、ハーフか?」
「あっ、はい。
母が、ドイツ人です。」
「綺麗な瞳だな。」
「えっ、あっ、コンタクト外したんだ。」
と、一人で騒いでいたから
「何を騒いでる。」
「‥‥‥親しい人の前しか
普通、コンタクト外さないんです。」
と、慌てて言うと
「そうか。
俺も女をこんなに近くに
置いたこともないし、
抱き締めて寝ることや
ベッドに運んでやるなんて、
初めてした。なぜだろう?」
と、言う社長に
「私が、社員だからじゃないですか?」
と、思った事を伝えると
「社員とか、なんとか、関係あるか?
俺にとっては‥
あっ、体大丈夫か?」
と、急に体を心配されて
「はい、お陰さまで
沢山寝たからか、大丈夫です。
ありがとうございました。」
と、本当に体が軽くなっていたから。
「そうか。それなら良かった。
では、送るから着替えてこい。」
と、言われて
「はい。朝からバタバタ
させてしまい、申し訳ありません。」
と、頭を下げると
「問題ない。」
と、社長は言った。