愛を探して・・
過 去1️⃣

✡✡高校


私と幸は、高校の入学式の日に出会った。

クラスに入ると
< 好きな場所に座りなさい。>
と、黒板に書いてあった。

私は窓際の一番後ろの席に座った。

背がわりと高い方だから
後ろがいいかなぁ‥‥と。

すると、私の前の席に私ぐらいの背の高い
女の子が座わり、その子は後ろを振り向き
「初めてまして、私、香本 幸。
        宜しくね。」と、言った。

私も
「初めまして、月島梨乃です。
  宜しくお願いします。」と、言うと。

「敬語は、やめようよ。
梨乃は、ハーフ?
すごく綺麗だね。」
と、言われて
「わかった。
じゃ普通に話すよ。
そう、私はハーフなの。
幸の方が、数倍綺麗だよ。
日本人形かと思った。」
と、思ったままを話す

「私達は、対照的だね。
和風と洋風で····クスクス····
    友達になって。」
「うん。こちらこそ、宜しく。
私、知り合い居なかったから
嬉しい。」

それから、私達はいつも一緒にいた。
幸とは、なんでも気があって
楽しかった。

両家にも出入りして
お互いの家族も
私と幸を可愛がってくれた。

もちろん。
私のカラコンの下の
瞳の色の事は、知っている。

幸は、私の瞳を凄く好んでくれた。

お兄ちゃんは、カラコンせずに
ブルーの瞳のままだけど。

入学して少しすると
私達は、よく告白をされた。
でも、付き合う気が二人ともなかった。

だけど‥‥私は
三年生の山口彰さん?
と、言う人から何度も告白されていた。

顔を見ると、付き合って欲しいと‥‥
山口さんは、身長は私とあまり変わらないが
柔らかな顔をしている男の人だった。

声をかけられる度に
幸から、冷やかされて
いささか、辟易していた。

山口さんは、卒業式の日も
告白をしてきた。

山口さんは、進学せずに
就職をするみたいで
給料もらったら、
デートして欲しいと‥
無理矢理、私の連絡先を
聞き出してから卒業した。

山口さんが、卒業すると
少し寂しい気もしたが
勉強も忙しく、少しずつ
忘れて行った。

たまに、山口さんから
メールは、来ていたが‥‥。
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