愛を探して・・

✡✡幸サイド


バカ、梨乃‥‥

なんで、言ってくれなかったの

なんで、頼ってくれなかったの

私は、梨乃のなんなの

そんなに、頼りにならないの

お腹の子を愛せない‥‥
だけど、殺せない‥‥
だから、おばさまの所に
一緒に行こうと思ったのでしょう。

おばさま、どうか······
梨乃を連れていかないで
梨乃には、幸せを知ってほしい
優しすぎて、辛い恋ばかりして
梨乃の手を握りしめ
幸は、祈っていた。

目が覚めたら、
現実が待ち構えているけど
全力でフォローする。

それに、強力な人がいる。
あの、大賀英志‥‥

きっと、彼は梨乃を愛し
梨乃を大切にしてくれる。
そんな予感があった。
でも、本当に綺麗な男だった。

まさか、梨乃が自分の瞳を
大賀さんに、見せるなんて‥‥
まあ、心は、知らぬ間に
大賀さんを求めていたのだろう。

明日、おじさまが帰国したら
見てろよ、山口‥‥‥
あの夫婦、きっちり
謝罪させてやるし
梨乃にも、お腹の子にも
一切、関係ないように
しておかないと。

梨乃は、顔色はなく、
真っ白だけど
体温は、温かく
梨乃が、生きている実感は、
沸いていた。

梨乃の手を握ったまま
幸は、寝てしまった。
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