愛を探して・・
現 在3️⃣

✡✡記憶


皆、集まってきた。

先生は、梨乃を診て
「これで、大丈夫です。」
と、言ったが。
梨乃が
「パパ?どうしたの?
     帰国したの?」
亮は、
「ああ、梨乃が倒れたと
連絡がきて心配で帰国した。」
と、言った。
「えっ、私また、倒れたのかな?
一度は、社長に助けてもらって
二度目は?」

俺達は、皆、顔を見合わせた。
梨乃は、記憶が抜けていると‥‥

皆、廊下に出て、
先生から
「きちんと、明日検査をしますが
梨乃さんは、記憶の一部が
抜け落ちてるようです。
自殺のことも、妊娠のことも
わかってないと思います。」

俺は、
「私から梨乃に話します。
お腹の子も俺の子と話します。
皆さん、協力してください。
お願いします。」
と、頭を下げた。

亮は、考えてから
「全てを大賀さんに
    お任せします。」
と、言った。

俺だけが、梨乃の元に戻り
俺は、
「梨乃、明日詳しく検査あるみたいだが
記憶が、抜け落ちてるみたいだ。」
「えっ、社長?梨乃って?
それに、記憶が抜けてる?」

「まあ、社長には、間違いないが
俺は、お前の彼氏だ。
結婚もする予定になってた。
お前が最初に倒れた時から。
梨乃、お前のお腹の中には、
俺の子がいるんだ。
梨乃、直ぐに籍を入れよう
母子手帳の準備もしないと
いけないし、梨乃の意識が
なかったから、お腹の子の成長が
止まってる状態なんだ。
子供の為にも、早く籍をいれたほうが
良いと、思っている。」
と、話すと
「えっ、私と社長が?」

「梨乃、英志だ。
お前は、英志さんと呼んでいた。」
「英志さん?子供が·····いるの?」
「ああ。
明日、産科の検診もあるみたいだ。
籍入れような。」
と、伝えると
「はい······?赤っ····ちゃん‥‥‥。」
「ああ、二人で大切に育てような。
梨乃、愛してる。
お前のその紫の瞳で、
俺を見て欲しかった。」
と、言って梨乃にキスをした。

梨乃は、真っ赤になりながら

全てが、よく理解できていない
梨乃だったが·······
英志が、自分の瞳の事を言ったので
なぜだか納得してしまった。

それにしても、赤ちゃん·····
そっとお腹に手を当てると
その上から英志も手を添えた。
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